クリスマス・イヴ

written by Sugar様












「今年も、でました!さあ、ご覧下さい〜!」
アナウンサーの声に誘われ
ふと テレビの画面に視線を流すと
巨大な クリスマスツリーが映っていた。

「そっか・・もうそんな季節なんだ・・・・」

テレビを見ながら、マヤは呟いた。

12月

この月に突入した途端、周囲の空気が変わるような気がする・・

今までも忙しくて 中々会うことが出来なかったけれど
今月になって、電話で話すこともしていない

「社長さんだもん・・仕方ないよね・・」

今年のクリスマスは、劇団つきかげと一角獣のメンバーはクリスマス公演のため不在だ。

「今年のクリスマス・・どうなるのかなぁ・・」

―――― クリスチャンじゃないから 別にクリスマスのお祝いをしなくても良いんだろうけど・・
こう周囲がクリスマスで盛り上がってると・・
居場所が無いっていうか・・そう・・私も、お仕事だったら良いんだけどねぇ ――――

「クリスマスって嫌いじゃないし・・・」

――――でも、せっかくだから 速水さんと一緒に居たいなぁって想うのは贅沢なのかなぁ・・ ――――

そんな事をふと思って ちょっとため息をついてしまうマヤであった。






先ほどテレビのニュースで
ライトアップされるクリスマス・ツリーの
感動を伝えていたのを見て
『もうそんな季節なのだ・・』 と、語り合っていた男が二人。

おもむろに一人の初老の紳士が席を立った。


シュンシュンシュン・・・・


カチャ・・
コポコポコポ・・・



「どうぞ」
渋い焼き物の湯飲みが出される。
立ち上る白い湯気・・

「あ、ありがとうございます」
若い男は礼儀正しく
湯飲みを手にとり
口に運ぶ

「こ・・これはっ・・!」
「(フッ)おわかりいただけましたか・・?」

「梅茶・紅天女ではありませんか!」
「はい。さすが聖様」
「これは相当のレアもので・・『YAROW』のオークションでも中々・・」
「・・・・」無言で微笑んでいる。

―――― さすが源造様。多くを語らない・・男の中の男でございます! 
       グッジョブ!グッジョブ!グッジョブ!グッジョ・・ ――――

「早いもので、もう師走ですね・・」
「はっ?・・あ、はい。早いですね。今年もあとわずか・・」

 源造が呟く
「紅天女の恋・・・・」

このキーワードで
聖の脳内が一瞬にして切り替わる

「紫の・・ばら」

シュンシュンシュン・・・・
スススーーーーッ
やかんの湯が沸く音と
お茶をすする音だけが聞こえる。

でも、この二人の男のおもいは一つだった・・。

  『マヤさん・・』
  『真澄様・・・・』







「もうすぐクリスマスなんだなぁ・・・」

大都芸能社長室
ボソッと呟く三十路男がいる。

「・・・・」

同じ部屋に 髪の長い女性が居る。

「もうすぐクリスマスなんだなぁー」
再び繰り返すが、普通の会話レベルの発声である

「・・・・(ふうぅ〜・・・)」
女性は彼に背を向けたまま、書類の整理をしている。

「も・う・す・ぐ・・『クリスマス!』な・ん・だなあぁぁーっ!」
一字一句、幼児に言い聞かせるように
そして『』は強調して語尾は叫びように・・。もう呟きレベルは超えている。

「ダメです!」

振り向きざまに
速攻切り返す 切れ者女。
彼女は社長秘書・水城冴子である。

「まだ何も言ってないじゃないか〜」

「クリスマスにデートなんて無理です。不可能です。プライベートは皆無です」

「そこまで言わなくても・・・」(−。−)

「・・・・しゃちょ・・・・真澄様!!いい加減にしてくださいまし!!
やっとマヤちゃんと想いが通じ合ったと思っていたら・・・
軟弱デレデレロリロリ化なさるとは!!『は闇』とか『へタレマッスー』から卒業できたかもと安心していたのに・・な・・嘆かわしい〜!!」

「・・・・水城くん・・(かも?ってなんだ!かも?って)」


☆ デレデレロリロリ化 は否定しない


「何か!おっしゃいまして!?」
サングラス越しの彼女の眼はきっと釣りあがっていたかもしれない。

そんな事を想いながら、ふとあることに捕われた。


「・・いや・・もしや・・・今日は・・『今月もやってきました』なのか・・」

  ――――― ブチッ・・!  ――――――

「真澄さまぁぁぁぁぁーーーーっ!!(>口<|||)」



社長室に水城秘書のありえない絶叫が轟く中

「さすが水城くんだ・・。マヤと違って察しが良い」
などと感服する真澄であった。










「・・・・・・」
「いかがですか?」

大都芸能の自社ビルから
南西に2キロ離れた高層ビルの屋上で 静かに語り合う男が二人・・。

「硬い壁があるようですね・・」
「硬い壁・・?・・・核シェルターでしょうか?」
 (速水社長の部屋にはそのような構えが?)

「切れ者の秘書・水城冴子・・鉄壁の女王ですね・・」
手にしていた望遠装置から顔をあげて語る男

「でも・・彼女はいつも協力的ですから・・本当の壁はもう一人のほうですね」

 二人は同時に ウンウン とうなづき 納得しあう。

「それは・・どの位まで見えるのでしょう?」もう一人の男が質問する。

「これは、射程距離が2キロですので・・」えん然と笑いながら、言葉を途中で切る。

――― さ・・さすが聖様!ゴル○・茶店様に御指南された方でございます!
きっとそれを使用されれば核シェルターなど・・破・・ゴフゴフッ! ―――

「そちらはいかがでしょうか?源造様?」

その言葉を聞き
源造は、少しずらしていたプロテクターに手を触れる。

「はい。感度は良好でございますよ。秘書様の、かすかなため息は勿論 
先ほど速水社長のおな・・ゲフゲフッ! ゴホゴホッ・・ 煙草の煙がのどにきた様です」

―――― 最新鋭の集音器は「その場所の空気まで」回収してしまうのですね?
素晴らしい!素晴らしすぎます!私・聖はますます最新兵器のとりこになってしましそうですV ――――――

 源造の「苦し紛れの嘘」も素直に信じてしまう 戸籍のない男・聖であった。

「とにかく 私達は履歴書を作成して提出いたしましょう!」
「そうですね。早くしないと定員オーバーになってしまいますね!」

二人の男は
瞬時見つめあい
お互いの思いを確認しながら
ビルの陰に消えていった・・・・。








「『クリスマス・ケーキ』・・・か・・」

ボソっと呟きながら
マヤは街中を歩いていた。

今日は
クリスマス・イブ  聖夜 である。

街にはクリスマス・ソングが流れ
イルミネーションが輝いている。

夜であることを忘れてしましそうな
美しさ・・

サンタスタイルで呼び込みをする人たち

その横を
幸せそうに歩くカップル・・・・


「女も24過ぎれば、『クリスマス・ケーキ』なんて言ったもんよ」
先ほど会ったメイク担当さんが言ってた。

彼女は凄くしっかりしてて いつもキラキラしてる。
私より年上で、頼りがいのあるお姉さん。

「何ですか?それ・・・?」
マヤにはさっぱり解らない

「マヤちゃん まだ若いからね〜。『ケーキも女も投売り』ってヤツ。
24までに結婚しなきゃぁって言われた頃もあったんだよ」

「え?でも・・」

「ええ、最近は30代でも40代でも関係ないけどね。
とにかく籠ってないで、街にでるんだよ? で、綺麗なアクセサリーを見たり
美味しい物を食べたりして自分に御褒美をあげれば良いよ。じゃあね!」

たった一人で過ごすクリスマス・・
辛いから
部屋に引きこもってしまおう“!と思っていたら
「急用だから」と電話で呼び出された・・。

引きこもるつもりだったくせに・・
何故か
クリスマスには
これが着たい・・

と、服を用意していた。

普段着で飛び出しそうになっちゃったけど
クリスマスだ という現実がブレーキになって
服を着替えた・・

あの人が
好きだといった
白い色のコート・・

あの人と私が
唯一繋がっている色のワンピースとバック・・
「よく似合ってるわよ!マヤちゃん可愛い♪」
メイクさんが言ってくれた。

恥ずかしかったけど・・嬉しかった。

「じゃあ、それにあわせて・・」

彼女は
メイクをしてくれた。

私の腫れた眼に気付いたかもしれない・・。

でも
何も言わず・・・・

「ここのケーキは24日過ぎたって最高」と、
ケーキをプレゼントしてくれた。

「ここのケーキを買うと『夢が叶う』」と絶大な人気だそう・・。

―――  ・・・・夢・・・・ ――――


とんとん・・

不意に後ろから肩を軽く叩かれた。

「?」
反射的に振り向くと

大きなウサギの着ぐるみが・・・・

「あ・・」一瞬固まるマヤ。

ウサギは深々とお辞儀をしている。
まだ固まっているマヤを見て
戸惑ったように
笑っている口に指を1本立てて持っていき
ユックリと 首をかしげる。

その仕草がなんとも可愛らしくて
マヤから緊張の糸がほどけて行く

「可愛い〜!こんばんは」

再びウサギは深々とお辞儀をする。

「サンタさんやトナカイじゃないのね?ウフフ・・ウサギだなんて・・どこのウサギさん?」

あっちあっち・・と斜めの方角を指差すウサギ。

どうも・・そこへ来ないか?と誘っているらしい。
躊躇していると
ウサギがビラを渡してきた。

「教会で賛美歌を歌いませんか?歌えなくても来ていただければ幸いです。
共にクリスマスを祝いましょう」

「教会に行くの?」

うんうん と頷いている。

――― そうよね どうせ一人だし・・教会ってクリスマスにピッタリじゃない? ――――

「ええ、連れてってくれる?」

ウサギは大きくうなづき、
マヤを連れて斜めの道を歩き出した。






RRRRRRR・・・
ガチャッ
「はい、速水です」

返事が無い

「もしもし?速水ですが・・」

「真澄様・・いらっしゃったのですね」

(ゲーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!)

 ☆  白目  バックは稲妻を想像ください

――――  しまった!油断した!!留守電にしておくべきだった!
何という不覚!くうぅぅぅぅーーーっ速水真澄ともあろう者が! ―――

「今夜は クリスマス・イブ・・聖夜ですわ。聖夜は誰もが正直になれる日です・・。紫織は・・」

―――― この先の会話はヤバそうだ!ええいッ ―――――

「紫織さん!!今夜は冷えますね〜!僕も寒くて・・『地球に優しく』と
股引を履きだしたんです!コレが結構良いんですよ〜!
紫織さんも見直されている『ババシャツ』を着てみられたらいかがですか?
きっと100年の恋も一気に冷めますからぁ〜。アハハハハハ」

「ま・・真澄様・・・(モチ白目)」

「え?何でした? クリス・マッスー・イヴ ?最新鋭のロック歌手グループですか?スイマセン〜勉強不足で。早速調べてみますね。」
 
「真澄様・・あの・・(ゴロゴロゴロ〜・・キュルキュルキュルゥゥ)

「はい?」

「ウッ・・・・」

ブチッ
プープープープー・・・・

一方的に切られてしまった。

「何なんだ?でも、上手く話題はそらせたようだ・・やれやれ」

電話をじっと見つめて


またかかってくるかもしれない。
いや
押しかけられるかもしれない・・

そんな事を思い警戒していたが

紫織はそれどころではなかった・・・・。






ドンドンドン!!
扉を叩いている音がする

「紫織や!紫織!大丈夫かい?おい、ワシの可愛い紫織やぁ〜」

老人が扉を叩いている。

「・・お・・おじい様・・紫織は・・紫織は・・ウウッ・・(TT)」

―――― 真澄様と今日という日を共に過ごすのを心から楽しみにしていたというのに・・今朝から一歩もここから出ることができない・・どうして?
どうしてなのかしら・・ ―――――

悲劇のヒロインと化する紫織嬢。

グルグルグル・・キュルルル〜・・・
急激な締め付けが紫織を襲う。

ゴロゴロゴロ・・○イィーーーーッ!!

ガシャ

ザーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!

鷹宮家の『ここ』とは
その昔 一部の人間からその名を呼ぶことを疎まれ
別名 『ワシントン・クラブ』 (W・C)
と呼ばれたこともあった場所である。

一般の庶民の『ここ』とは遥かに異なり
1日中過ごすことになっても
さほどの不自由を感じさせない空間となっていた。


悲劇のヒロインならぬ

喜劇のヒロ・・ゲフゲフッ!!

な・・紫織嬢であった。









 ウサギに案内された小さな教会では

可愛い聖歌隊が
素敵でセクシーな聖歌隊が
逞しい聖歌隊が
ミスター・レディーな聖歌隊が
黄昏の聖歌隊が
聖歌を披露していた。

参加者全員に
蝋燭が配られる

祭壇に灯る蝋燭の火を
流れるパイプオルガンの曲をBGMに
一人づつ灯されていく。

1つだった灯火が
2つとなり
3つとなる

そして、参加者と同じ数だけの蝋燭が灯される。


聖なる祭典は終了し
挨拶を交わしながら
解散する。

「そこのあなた・・・」

涼しげな声に

教会の出口で
不意に声をかけられた。

「え・・? 私・・ですか?」

マヤが振り返ると
そこには

聖歌隊の一人が立っていた。
彼(彼女?)は
『ミスター・レディー聖歌隊』の一員だった人物である

細身の長身
髪で顔が隠れている部分があるが
女性でもほうっと見惚れてしまうような
美しさが漂っている。

「何か・・?」

「その蝋燭・・大事になさってくださいね。あなたにとって、とても大切な物になりますから・・・」

聖なる祭典で使用された蝋燭は
各自が持ち帰り
家庭で再び使用し
静かに祝うように・・と渡された。

「あ・・・はい・・」

―――― 私には家族が居ないんだけど・・
家族同様の仲間も今は仕事だし・・ ――――


「素敵な夢が見れますように・・・」


透き通るような瞳で見つめられ
優しい微笑を向けられる


「あ・・ありがとうございます」


素敵な笑顔に少々戸惑いながら 教会を後にする。

来た道を戻る。

歩きながら
ふと
先ほどの事を思い出していた。


―― 包み込むような優しい微笑み・・どこかでみたことがなかったかしら・・・・速水さん、あなたは今・・お仕事ですか? それとも・・ ―――



豊かな黒髪の
美しい女性の姿が脳裏に浮かぶ。
そう・・・・
大輪のバラのように美しい女性・・


思いっきり頭を左右に振る


――― ううん!!そんなこと 思わない!思わない! せっかくの素敵なクリスマス・イヴ。
落ち込んじゃダメだ!! ――――


クリスマス・イルミネーションが輝く大通りが見えてくる。

人通りはまばらで 普段なら寂しくなっているが
イルミネーションの華やかさで補ってくれているようだ。

気分を変えようと
そっと
夜空を見上げてみる。

冬の夜空には
夏よりも多くの星が
鮮やかに輝いている。


「・・・・綺麗・・・・・」


そう
素直に
美しい
綺麗だ

そう 思える

そう思える事が幸せ・・。



マヤは 
歩みを進める。

そして

イルミネーションの世界に飛び込む



ふと 足が止まった・・



――― 速水さん、会いたい。やっぱり寂しい・・今夜だけでいい・・
今夜だけ・・夢を ――――


眼を閉じて
深呼吸する。


「速水さん、 会いたいです。 わがままかも知れないけど
私、やっぱり寂しいです。不安です。信じてないわけじゃないけど・・・」

「・・・・信じてないわけじゃないけど、今夜だけは・・
今夜だけは、夢を見させてください・・・・」

「今夜だけで良いのか?」

「え!?」


瞼を開くと
眼の前には
会いたい
会いたいと願っていた相手が立っていた


「は・・速水さん!」


ゆっくりと歩み寄る真澄

マヤの持つ蝋燭に手を触れると・・

蝋燭が
紫のバラに変わる

「あ・・!」
マヤの表情が
驚きに変わる











ザーザーザー・・・・


「ダメですね・・故障のようです」
「あーあ、良いところだったのに〜」
「告白の会話は・・お二人だけのものでございますよ」

「あ、マヤちゃんに告ったのかな??おぉ〜おめめウルウル〜・・だ~
っと涙だ」

「あ、抱きつきましたね。マヤ様(真澄様・チャンス!)」

「あらら~、マッスー固まっちゃって、ガシッとやっちゃえ!」

「マヤ様がしがみ付きましたね」

「マヤちゃん笑ってる~幸せそう・・。良いな〜良いな〜。やっぱり可愛い♪」

「ケーキもあることですから、お二人はお祝いですね」

「それが大人の男のすること?」

「と、申しますと・・?」

「これ以上は 『良い子は見てはいけません』で、きまりでしょう!」

「おお〜18禁でございますね」

「じゅうは・・・困りましたねぇ・・・・私、金属アレルギーなので・・・・24金じゃないとだめなんです。」

「あら?じゃあプラチナにしたら?あれならアレルギーが出ないんじゃないの?」

「18き・・ん・・・・」白目

――― ・・・日本語って難しい。 ―――

素直に思う源造であった。







   

ザーザーザー・・「・・でね・・」
音が聞こえてきた。

「案内してくれたウサギの名前が『メアリー』って言うの。そして
「『蝋燭を大切に』って言ってくれた人が『ミミー』って言うんだって・・。」

「そうか・・その名はどこから来てるんだろうな」

「さあ〜?解らないけど・・でも、楽しかったし・・・・ミミーさんって、凄く綺麗な人だったの」

「そうか・・」

プチッ

静かにスイッチを切る。

3人の間に言葉では表せない満足感が漂う。


――― 今回は楽でした・・。ウサギの着ぐるみも暑くなかったですし ――

―― マヤちゃん、幸せにね。私、応援するわV ―――

―――  レディースサンタスタイルが似合ってしまう自分が怖かった・・真澄様とマヤ様のためとはいえ・・あのような格好は・・・ヨヨヨ ――――


「あ・・・・」彼女が呟く

眼の前を
ゆっくりと
白い妖精が舞い降りてくる

そっと夜空を見上げる3人

「冷えてきたと思ったら・・・」

「ええ、『ホワイト・クリスマス』でございますね・・」

「私は彼氏に、暖めてもらおう!フフフ・・」

そう言いながら
協力してくれた彼女も
迎いに来てくれた彼氏と共に行ってしまった。



忠実なしもべの二人の男の前に
ゆっくりと
優しく
雪は降り注ぐ


【ところで 聖様・・紫織様の体調が崩れるとは・・あまりにも美味しい展開で驚きましたね・・】

【あ・・あれはちょっと細工をさせていただきました・・】

【え!細工!?もしや細菌兵器?? この冬大流行の・・ですか?】

【いいえ、「ハーブで緩下作用のある物」をブレンドさせていただきました】

【ブ・・ブレンド・・】

【はい、それを「今年もお世話をさせていただきました」と、お送りしてさしあげたしだいでございます・・】


その ギフトには
ある メッセージが添えられていた。


『今年のクリスマスは、きっと・・あなたにとって、忘れられない
思い出深き 1日となるでしょう。モーニングでのご使用をお勧め致します』


――― さ・・さすが聖様!紫織様にとってある意味、忘れられない・・そう、思い出深き1日になったことでしょう。 ――――




そう・・紫織本人の
望み・望まざる は、別として・・・・




いつもは
決った物しか
口にしないお嬢様・鷹宮紫織

今回
彼女の心に
何が起こったのかは不明だが
このような
結果を招いてしまった。

ただ
解ることは・・

「聖夜は誰もが、自分に素直になれる」と言うことだけである。



戸籍が無いため
履歴を提出できなかった男 聖。(←意外に生真面目)
心配していたが ミスター・レディーのバイトに履歴は不要であった。
源造の・・・・は、かなりの無理があったため、彼は子供を呼び寄せるためのウサギの着ぐるみに身をやつしたのである。



――――  真澄様  ――――

――――  マヤ様  ――――



――――  【ミミーとメアリー】の名前の由来は・・

「壁にミミあり 障子にメアリー 」です  ―――


共に
そんな事を思い
自分たちの結束をさらに固める
聖と源造であった。

























終わり











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