60000ゲッターなりなり様リクエスト:ふたりきりじゃない場所での密かなムフフ。
             それともう1つ、別のシチュエーションをお願いします。



〜Part1〜


  「紅天女」本公演、3カ月ロングランも無事千秋楽を迎え、その後、マヤのスケジュールは取材、続いての各テレビ出演、と、多忙を極めていた。
真澄とは、「紅天女」稽古中に一晩逢ったきりだった。真澄も相も変わらず、なにかと忙殺されている。マヤとなんとか一夜でも、とは願いながら、
なかなか互いのスケジュールがかみ合わず、マヤに想いを寄せれば、煩わしく悩ましい日々が、ここのところ真澄には続いていた。
ふたりの間柄は、今だ、ごく一握りの者を除いては、公には伏せられている。
彼らは「逢いたい」と簡単に呼び出して、逢瀬の時を刻める自由気ままな恋人同士ではない。
マヤも「紅天女」女優として大成した。片や真澄は、その上演権を管理する所属芸能社社長。
市井の男女であれば、これほど気楽なことはあるまいに。
だが、「紅天女」で、女優として確固たる地位を築いた“北島マヤ”は、すでに時の人、である。真澄といえど、慎重に立ち回らざるを得なかった。
スキャンダルは禁物である。
それにしても、今回ふたりの間のブランクは、長い。以前は、最低でも定期的にひと月に一度は、共に夜を過ごせたものだが…。
こんど逢えた時には……マヤのあの脆げな素肌に思い切り歯を立てて、真白い乳房の肌が花模様に染まるまで貪り尽くしてしまいたい……。
深夜、残った社長室で、真澄はひとり、マヤとの逢瀬の時を、餌を狙い澄ます獣のように、煩悶に近い想いで思い巡らせたものだった。


  その日は、大都芸能本社で、マヤも出演する次の舞台の制作顔合わせがあった。真澄も、あえて列席し、久々にマヤと“再会”を果たした。
同じ部屋の同じ空間に共に居る。それだけでも、ふたり、言わずとも相通ずる、通い合う想いがあった。
素早く、ふたりは一瞬、視線を交わす。眼差しを交わして、真澄のポーカーフェイスも白々しいほどだ。
一方マヤは、真澄の姿を目にして、自然、瞳に生気が満ち溢れる。真澄への恋慕を胸に秘めると、しぜん、マヤの笑顔もあでやかに華やぐ。
それが周囲に不自然ではないように振る舞えるほどには、マヤは女優業には慣れつつあった。
プロデューサー、制作スタッフ、出演陣の一通りの挨拶と各種業務連絡、台本の確認等々が滞りなく進行する間、
真澄は最奥の席から、さりげなくマヤを見やる。
“青空を横切る雲のいち白く 我と笑まして人に知らゆな”
(青空を横切る雲のように私と一瞬笑みを交わしたりして、この想いが人に知らせませんようにね)。大伴之坂上郎女、万葉集だったか。
真澄には、マヤが、そんな艶な諫止の一瞥をよこしたようにも思われた。
“ああ…わかっているさ。俺と君だけの、秘めごとだ…”。
真澄は、目の前で呼吸する生きたマヤの姿を目にする幸福に、ひととき深い満足を覚えた。
「では、舞台の成功を祈る。諸君の健闘に期待している。」
真澄の締めの一言で、顔合わせは解散となった。
その後は、マヤはテレビ局にスタジオ入りの予定だった。
真澄は水城に、そのテレビ局の別担当のプロデューサーに、無理矢理アポイントを入れさせた。
そして、テレビ局まで、マヤを送っていこう、という算段である。
「さて、時間もまだ早いが、北島くん、行こうか。」
笑いを抑えると、妙にそらぞらしく響く声で、真澄はマヤに声をかけ、ポンと肩を叩いた。
マヤは、俯いて照れ隠しをし、真澄に、はい、と一礼した。
ふたりは、会議室を出て、社のエレベーターに乗り込んだ。
扉が閉まった途端に、真澄は素早くマヤを抱き竦めて、唇を奪った。
「…ん…っ」
マヤは驚いて真澄の唇から逃れようとしたが、真澄はがっちりとマヤを抱いて腕を緩めない。
エレベーターが降りていく間に誰かが入ってきたら…。マヤにはその懼れの方が気になって、身の置き所なくヒヤヒヤする。
地下駐車場までエレベーターが降りる間、マヤは気が気ではなかったが、久しぶりの真澄の口づけに、痺れる眩暈を覚えた。
真澄は、ごく僅かの間に、存分にマヤのくちびるの感触を味わった。真澄には勝手知ったる社内である。
地下までエレベーターを直行させることなど、わけもない。
マヤが甘い吐息を漏らす頃、ようやく真澄はマヤを解放した。すると、エレベーターの扉が開いた。地下駐車場である。
「…もう、速水さんったら…」
「イヤだったのか?」
「…違うけど…ドキドキしちゃうじゃない…。」
恥じらって、マヤは目を伏せた。真澄は悪戯っぽくフッと微笑んだ。
「ずいぶん、久しぶりだったな。」
「ほんと……でも…びっくりさせないで…。」
社用車に向かって歩きながら、マヤは妖しく乱れかかる気分を整えた。


社用車では、運転手が立って待機していた。
「社長、Fテレビでよろしいんですね?」
「ああ、頼む。」
言って、真澄とマヤは、両方の後部座席に、それぞれのドアから乗り込んだ。
車が発進する。都内を横断して、有明までの道だ。
広い社用車の後部シートに隔てられて、運転士の手前、ふたりは寄り添うことも出来ない。
後部シートが、やけに広くふたりを隔てているように、真澄には感じられた。
「ああ、北島くん、ちょっと耳を貸しなさい。」
「は?はい。」
わざとらしく真澄は聞こえよがしに口にして、左側座席のマヤの身体を自分に近づけさせた。
耳打ちをするふりをして、真澄はマヤの身体に片腕を伸ばす。
そして、そっとマヤの耳に囁いた。
「声を出すんじゃないぞ…。」
ここでは、“マヤ”と甘く呼びかけることも、“愛している”と心から口に出すことも出来ない。
その言葉の代わりに、真澄の手は、運転士のミラー角度からは見えないマヤの身体のそこここに、そっと触れていく。
ふたりは座席の上で、ともに手を握り合わせた。前座席とは、シートで仕切られているので、それは見られずに済む。
薄手のスカートのマヤの腰の線を、ゆっくり緩急をつけて、真澄は指先で撫で上げる。
ゾクリ、と、マヤの総身に戦慄が奔る。
声を出すな、とは、こういうことか…、マヤは内心、高ぶる感情を必死で押さえた。
マヤの膝頭を、真澄は掌でゆっくり愛撫する。
そして、半ば強引に膝を割って、マヤの内股に、その愛撫の指を滑らせる。
内股、膝の裏。スカートの中は素肌のマヤの肌。真澄の長い指が蠢いて、巧みにマヤの感じやすい脚の箇所を滑っていく。
感じさせられて、マヤは、真っ直ぐ座る姿勢を保つことも苦しい。乱れがちになる呼吸も、必死で息を殺す。
右折のウィンカーを出して、運転士が信号待ちをする。そして、発車の隙に、素早く真澄はマヤに口づけた。
カーブを曲がってちょうど後部座席の右側にふたりは寄った格好になり、バックミラーの運転士の視界からはうまく外れた。
真澄は内股のさらに奥に、片腕を進める。
下着の上から、マヤの躰の中心を、ゆっくりと真澄は探る。
握りしめたマヤの手に、ぐっと力が入る。
手首だけを動かして、真澄はマヤのそこに愛撫を加える。
マヤの感じやすい部分が、敏感に反応して、小さな盛り上がりになっているのが、真澄の指先に伝わる。
中指で、ゆっくりと、真澄はそれを繰り返し軽く、撫でさすった。
怺えきれずに、マヤが甘い声を出しそうになる。
それを真澄は心の内でいささか愉しんだ。
真澄の下腹部の熱も、マヤを求めて、硬く昂ぶっている。
真澄はマヤのもう片方の手を、自分のそこに導いた。
“ほら、俺だって、もうこんなになっている…”
言葉にせずとも、真澄の内心は、マヤに伝わる。
真澄はマヤの隆起した愛らしい小粒を強く擦りあげた。
あやうくマヤは、儚い喘ぎごえをあげそうになり、すんでのところで、激しく咳こんで、それを誤魔化した。
そしてなんとか真っ直ぐに深く腰掛け直した。
真澄の昂ぶりに触れた左手は、シートについて、身体を支える。
「マヤさん、風邪気味ですか?」
運転士が振り返らず声をかける。
「あ…いえ、ちょっと…。」
マヤは慌てて言い訳した。
真澄は運転士にうそぶいた。
「看板女優は過密スケジュールでお疲れらしいな。時間はまだ余裕があるだろう?環状線を一周してくれないか。少し眠らせる。」
「首都高環状線でよろしいんですね?」
「ああ、そうだ。」
「北島くん、少し眠るといい。」
真澄は行為と逆のことを言う。言いながら、真澄はマヤの片手で頭を引き寄せ、自分の肩に乗せた。
運転士はそれをミラーでちらりと見て声をかけた。
「社長、お珍しいですね。」
「うちの大事な天女さまだからな。」
マヤは真澄の肩に頬を寄せて、頭を垂れ、長い髪で、上気した自分の顔を覆い隠した。
真澄に上半身で凭れかかって、マヤは真澄の全身の抱擁が、無性に恋しくなった。
抱き締められたい…。妖しく乱れかかる意識で、マヤは真澄の力強い抱擁を、恋しく反芻した。
そうだ、真澄の言う通り、久しぶり、なのだ……。マヤ自身の躰も、敏感になっている。
行為、で愛し合うこと…。真澄の手で彫像のように「おんな」に彫刻されてきたマヤの躰。
しばらく忘れていた感覚が、マヤの奥深い場所で、ありありと甦る。
あの、真澄の、熱く巨きく自分を貫く、その部分の感覚。一瞬、マヤは物狂おしくそれを思った。
車は長い千代田トンネルに入った。トンネルの騒音で、多少の物音はかき消される。
真澄も距離はよく把握しているそのトンネルを通る間、真澄は右手で内股の奥、マヤの中心を念入りに愛撫した。
下着が、しっとりと湿り気を帯びて、マヤの吐息が危なく乱れる。
真澄はマヤの小さい下着の端から、指をその中に滑り込ませた。
そして、熱く潤ってきたその中心に素早く指を差し入れた。熱した潤いが溢れてくる。
マヤが思わず幽かに呻く。が、トンネルの騒音にかき消され、車内には響かない。
真澄は勢いをつけて、そこに指を抜き差しした。
マヤの握りしめた手が、汗ばんでくる。
マヤの長い髪に覆われた下で、くぐもった喘ぎはいっそう切なげに、吐息になる。
やがて、道はトンネルを抜けた。真澄はいったん愛撫の手を止めて指を引き抜く。
やめてしまわれると、尚いっそう、それが欲しくなる。マヤは妖しく、ほんの少し腰を揺らした。
しばらく道を走ると、また赤坂トンネルが来る。それまでは、真澄はマヤの大腿をゆっくりと指先で引っ掻いた。
運転士が、何気なく後ろのふたりの妙な雰囲気に、気づくともなく気になった瞬間、
「あっ、ばか野郎!」
運転士は危なくハンドルを切った。
無茶な追い越しを掛けてきた車が、真澄の車に危うく接触するところだった。
それ以降は、運転士は、ひたすら運転に集中した。首都高で社用車が事故に遭うわけにはいかない。
やがて、赤坂トンネル。真澄は、またマヤの下着に手を差し入れた。
すでにマヤのそこは、充分充血し、小さく脈打っていた。
そこに、真澄も、自分の昂ぶった高まりで押し入ってしまいたい衝動に、強く駆られる。
だが、ここではそれは叶わない。
せめてマヤだけでも、たっぷりと感じさせてやりたい。
細かく蠕動を始めたマヤの入り口に、真澄はその長い指を一気に差し入れ、奥深い襞までまさぐった。
そして、素早く指先で掻き回す。
マヤが快感に耐えかねて、真澄に凭れた上半身をぐらりと揺らす。
赤坂トンネルを抜けないうちに、真澄はマヤを烈しく指先で揺さぶった。
そして、マヤが全身を震わせて、「その時」が来た。
マヤは思わず髪で隠した下の手で、真澄に縋りついていた。


マヤは、耐えに耐えていた快感が、一気に解放され、ぐったりと真澄に凭れかかった。
荒い呼吸を耐えていた緊張と快感から解き放たれたマヤは、急に眠気に襲われた。
そして、奇しくも真澄が言葉にしたとおり、マヤはそのまま浅い眠りに落ちていった。


「社長、じき到着です。」
運転士の声で、ウトウトしていたマヤは、ハッと目を覚ました。そして、髪をかき上げ、真澄を見あげる。
真澄は穏やかに微笑んだ慈顔で、愛おしそうにマヤを見おろしていた。
「あ、あたし、眠っちゃって…。」
「マヤさん、小休止できてよかったですね。」
運転士が声をかける。
「あ?ああ、はい…。」
「これからまたひと仕事だな。頑張ってきたまえ。」
真澄は社長口調で、マヤに言う。
「はい。休憩できました、ありがとうございました。」
マヤも、所属女優として、返答する。
そして車はFテレビ地下の駐車場へ、入っていった。


  その日から、またしても、真澄はマヤと会う機会を逸していた。真澄の都合がつくと、マヤが「体調的に避けなければいけない日」であったり、
マヤのスケジュールが空くと、今度は真澄が自由が利かなかった。その繰り返し。それが2カ月あまりも続いただろうか。
真澄はここ半年近くも、まともにマヤと夜を過ごせていないのに、いい加減、業を煮やしていた。どうにかして、これはなんとかならないものか。
そして、ようやっと、真澄の我慢も、限界寸前で、解放される成り行きとなった。それは、次のような時であった。






2001/8/7

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