written by しょこら




あたしは速水さんが大好きだ。大好きで、大好きでたまらない。
結婚して2ヶ月経ったけれど、それは全然変わらない。
だけど、変わってないのはあたしだけなのかな、と最近思う。
そう、原因はあたしのだんな様、速水さんだ。
速水さんの……浮気?

ことのおこりは、些細なことだった。
「ホットケーキ」。
この食べ物を作ったあたしへの速水さんの何気ない一言がきっかけ。
「ちびちゃん、甘すぎる…。昨日食べた時は、ちょうどよかったんだが…」
その言葉にあたしの耳がピクっと反応した。
「昨日?昨日食べたの?速水さんが?」
「え?あ…あぁ、久しぶりに甘いものが食べたくなってね」
そういって、ふとあたしから目をそらした。
あきらかに動揺してる。
あたしはこれでも女優のはしくれだから、人が演技しているかどうかくらいは分かる。
ましてや大好きな速水さんのこと、分からないはずがない。
「甘いもの普段は全然食べないのに?速水さんがホットケーキ?!」
「おれだって食べたくなることくらいあるさ。疲れてると甘味がほしくなるだろう?だから水城くんに頼んで、会社の食堂から運んでもらったんだ。それとも君はそんなことくらいで、おれを疑うのか?」
うぐっと言葉を飲み込む。最後はいつもの速水さんだ。あたしに疑う余地を与えない。

最近、あたしはすごく忙しい。もうすぐ始まる紅天女名古屋公演で、連日黒沼先生のハードな稽古が夜遅くまで続いていた。
それに加えてテレビドラマの主役にも決まってその稽古も重なっている。
あたしはドラマの役作りに難航していたから、よけいに時間がなかった。
そんなわけで速水さんとあたしは、結婚して2ヶ月というまだまだ新婚だというのに、すれ違ってばかりだった。

疲れていたから、変なこと考えちゃうんだ。
ホットケーキ食べたくらいでこんなこと言ってたら、きりがない。
いくら速水さんだって、人間だもの、何だって食べたいに決まってる。
あたしはいまいち腑に落ちない気がしたけれど、そういうこともある、ということで、自分自身に決着をつけた。
それが……。




「水城さん!こんにちは」
ホットケーキ事件(?)から一週間ほどしたある日、名古屋公演についての打ち合わせをしようと久しぶりに大都芸能へ出向いた。
うぅ、ここはいまいち入りにくいなぁ。水城さんを除いた秘書の人たちの目は好奇心と少しの嫉妬でいっぱいに感じる。
事実、「真澄様に北島マヤは似合わないわよねぇ」と彼女達が話しているのを聞いてしまったことも一度や二度じゃない。仕方ないけど…。
「マヤちゃん!お久しぶりね。元気だった?」
何人かの秘書たちの前を小さくなって通り過ぎると、水城さんがあたしを迎えてくれた。
「真澄様はまだ会議が終わらないのよ。少し待っててね」
そう言って温かい紅茶を勧めてくれる。
「せっかく結婚なさったんだから、わざわざマヤちゃんに来てもらわなくても公演の打ち合わせくらい家でおやりになったらって言ったんだけど…。
真澄様、家ではあまりお仕事なさりたくないようね。それほど、マヤちゃんとの生活が魅力的なのかしら?」
水城さんはからかい気味にあたしを見る。
あたしはみるみるうちに顔が熱くなっていくのが分かった。
でも、確かに速水さん、この頃家ではめったに仕事の話題はしないわ。結婚当初は食事のときとか、よく話してたけど…。
そんなに速水さんってプライベート重視の人だったかな、とちょっと首をかしげる。
「…ところで名古屋の劇場はどこになったんですか?」
話題を変えようと、書類の整理をしている水城さんに訊ねる。
「あら、真澄様はそんなことまで、お話にならないの?」
「…うん。家では本当にたわいのない会話ばっかりしてるんだ」
首をかしげる水城さんにあたしもちょっとただならぬものを感じて、気をまぎらわせようと紅茶に砂糖を入れた。
水城さんもそれを黙って見つめている。ふいに、
「まぁ…マヤちゃんってほんとに甘党なのね」
と彼女が驚いてつぶやいた。
あたしは紅茶だけでなくコーヒーも砂糖とミルクをたくさん入れないと飲めない。
どっちかというとカフェオレのが好きなくらいだし。
「速水さんにも、そんなのは飲み物じゃないって言われるんだけど…。何でもかんでも甘くしちゃってあきれられてるの。
そうそう、最近もね、ホットケーキを作ったら甘すぎるって言われちゃったんです。ここの会社の食堂のがいいって。あんまりでしょ?」
「………」
「そうだ!せっかく大都に来たんだから、そのホットケーキの研究でもして帰ろうかな。
それで今度は速水さんを見返してやるの!」
「………」
「…水城さん?…」
急に押し黙った水城さんに気付いたあたしは話を中断する。
何だろう、急に。なにか悪いことでも言った?
あたしも静かになったことに彼女ははっとして、そしてあたしから慌てて目をそらした。
いつもの落ち着いた水城さんらしくない。
「…マヤちゃん…」
黙りこくっているのは、さすがにおかしいと感じたのか、水城さんは重い口を開く。
「わかることだから言うけど、大都には食堂はないのよ。」
「……え?」
「社員は皆、外に食べに行くし、真澄様が食堂へ出向くわけないし、俳優たちがきても打ち合わせにくるだけだから食堂は作ってないの」
「だって速水さんは……」
速水さんは、食堂のを運んでもらった、と言った。水城君に頼んだ、とも言っていた。
水城さんの言うのが本当なら、速水さんは嘘をついてるってこと?
水城さんが嘘をついている感じじゃない。第一、あたしが大都芸能に来たらわかってしまうことなのに……。

二人の間があやしい雲行きになったとき、
「マヤ、遅くなってすまない」
と速水さんが会議を終えて帰ってきた。
「う……ううん」
慌てて返事をするけど、あたし、うまく次の一言がでてこない。
そんな様子を知ってか知らずか速水さんは水城さんに書類の指示をする。
水城さんはあたしの資料を揃えると、足早にその場を離れた。
「君の今撮っているドラマ、一般家庭の妻の役だそうじゃないか」
速水さんはあたしの前に座ると、唐突に言った。てっきり紅天女の話をすると思ったあたしはちょっとめんくらった。
「プロデューサーに聞いた話だが、役をつかめていないようだな。紅天女を演じている君がそんな役もできないのか?」
煙草に火をつけながら、速水さんはいじわるそうに言う。

このドラマの主人公は、幼い頃のある経験から人の気持ちが信じられない、なんでも疑ってかかる性質を持っている。ある日、夫が不倫をしているかもしれないという疑問をもち始めてから、生活が一変してしまうという内容のものだ。
「このドラマは、君が人を信じたことがないという性格を演じきれてはじめて真実味が増してくる」と監督は言っていた。

「何を戸惑ってるか知らんが、君のスケジュールはいっぱいなんだぞ。ちゃんとできるか?」
からかい半分に聞かれて、ちょっとむっとする。
「できます!なんですか?その『できるか?』っていうのは」
「いや…。君は人を疑ったことがないというくらいの性格の持ち主だからな。くっくっ」
そう言って、速水さんはちょっと笑った。あたしは少し拍子抜けしてしまう。なんだかさっきの水城さんとの会話が遠くへ行ってしまったみたいだ。
あの食堂から運んでもらったっていうのは、あたしの聞き間違いだったのかな。でも…。
「ホットケーキ。」
あたしは注意深く速水さんを見ながら、つぶやいた。
「食べたいなぁ。」
彼の目がびくっとした…気がする。
「…ちびちゃん。君は突然とんでもないことを言うな」
「おなかすいたの。水城さんに頼んでもらっていい?」
あたしはこの時点で、食堂なんてない、自分で作ったんだと速水さんが白状するか、実は好物だったんだ(どっちも想像できないけど)というような言葉が返ってくると思っていた。
けれど、速水さんが発した一言はあたしの疑問に拍車をかけることとなった。
「マヤ、打ち合わせが終わったら、どこかで食事をしよう。ホットケーキなんて最近食べたじゃないか。おれもまだだから」
「速水さん、仕事は?!」
「たまにはいいさ」
………?!?!
あたしは彼の言葉に絶句してしまった。速水さんの態度、絶対おかしい。この仕事虫の彼が、おなかがすいたと言っただけで、食事をしてくれるなんて……。
ホットケーキという言葉を出してから、速水さんの優しさは、まるであま〜いアイスクリームにさらに砂糖と蜂蜜をたくさんかけたみたいだ。
あたしは頭が混乱してきて、何をどう言えばいいのかわからなくなってきた。わかるのは、速水さんはあたしに嘘をついていて、ホットケーキの話題をもう出してほしくないと思っているってこと。
少しの怒りとたくさんの寂しさが心の中を行き交う。すごく嫌な気分だ。
「速水さん、あたしやっぱり帰ります。食事は今度でいいです」
自分が速水さんを疑うなんて、速水さんにカマをかけるようなことをするなんて、自分のとった態度にも愕然とする。大好きなのに……。
いてもたってもいられなくなって、あたしはソファから立ち上がった。速水さんの返事もきかずにあたしは外へ飛び出した。



それからのあたしは、一日がまるで一週間に思えるほど時間が過ぎていくのを遅く感じた。速水さんの帰りが少し遅いだけで、そわそわする。大好きなテレビドラマを見ていても、内容は頭に入らずただ画面を追っているだけだ。
そして速水さんが帰ってくるとほっとするのもつかの間、今まで何をしてたんだろう?と不安がよぎる。朝、彼が出勤するとさらに心配になる。涙なんて出なかった。心がカサカサに乾いていた。
気がつくと、そんな気持ちのまま既に2週間が過ぎていた。
当然、演技にも身が入らない。
今日の紅天女の稽古では、黒沼先生に怒鳴られてばかりだった。我ながら情けないと思うけど……。稽古着を着替えて、帰り道を急ぐ。



速水さんは一体どこでホットケーキを食べたんだろう。考えるのはそればかり。あれから毎日呪文のように頭の中で繰り返す言葉。
仕事で彼がそういう店に行くわけないし、会社でもない。もちろん家でもない。
これがホットケーキなんて食べ物じゃなかったら、あたしは何の疑問も感じなかった。でも速水さんとホットケーキという似ても似つかない組み合わせがすごく妙だ。
あたしの前でホットケーキを食べるのが恥ずかしかったの?ううん、そんなまさか、と首をぶんぶん振って否定する。そんなこと恥ずかしがってたら夫婦なんてやっていられない。
でももしも速水さんに小指で噂される人がいて、その人と食べたとしたら…?
…大好きなのは、あたしだけなのかな…。もうあたしのこと、どうでもよくなっちゃった?
喉の奥が熱くなる。



「北島」
ふいに後ろから呼び止められて、我に帰る。
「黒沼先生…。…あ…今日はごめんなさい」
深々と頭をさげる私をみて、先生は小さく溜息をついた。
「まったくだよ。最近おかしいな。若だんなとけんかでもしたか?」
「……」
「おいおい、図星か?そんなことだろうとは思ったが…。ははっ、まぁいい。はやく仲直りしてくれよ」
何も答えないあたしに、先生はけんかだと決めつけている。あたしは思い切って、口火をきった。
「先生、ホットケーキは好きですか?」
「はぁ?!」
急におかしなことを聞くあたしにめんくらったように、先生は立ち止まる。でも、切羽詰ったあたしの顔色をみて、考えて言った。
「そんなもの何十年と食べてないが…。なんだなんだ?けんかじゃないのか?」
なぜ先生に話そうと思ったのか分からないけど、あたしは先生に今までのいきさつを話してきかせた。
「ホットケーキか…。あいつめ……」
……?!先生がボソッと言った一言をあたしは聞き逃さなかった。
「先生!何か知ってるんですか?!教えてください」
「き…北島…。別に…。おれは何もしらんよ。そういうことにさせてくれ」
「先生……」
突き放されたようで、目の前がまっくらになる。
「そんな顔するなよ。まいったなぁ…」
「お願いします、先生…」
「…じゃあ、…ついてこい」
呆然と立ち尽くすあたしをもてあましたのか、先生はあたしの前を歩き出した。
……?どこに行くんだろう。なんだか分からないけれど、あたしはとにかく先生の後を追う。
黒沼先生についていく道がすごく長く感じる。



ついた先は、銀座の高いビルの8階。会員制クラブだ。
「先生、こんなとこ来てらっしゃるんですか?」
「まぁ、いいから」
入るように促されたけど、あたしは躊躇した。こんなとこ、入ったことない。
「でも……」
「おまえが教えろって言ったんだぞ」
「え…?じゃあここに速水さんが?」
先生はそれに答えず、扉をおして、中に入った。あたしもおずおず足を踏み入れる。
店の中は薄暗くて、香水の匂いがふわっと漂ってきた。それは訳もなくあたしを戸惑わせた。胸がざわついてくる。

先生に続いていくと、VIPルームと呼ばれる所へたどり着く。内装は落ち着いた感じでまとめられていて、控えめな花と間接照明が高級な雰囲気に一役かっている。
先生とあたし、すっごく場違いみたい…。そう思って何気なく一番奥のソファを見た。

「……!は…やみ…さん!!」

見慣れない場所に、ひとつだけ見慣れたスーツ。心臓がドクンと音をたてる。速水さんはあたしに気付く様子もなく、美しい女性と談笑している。
「…そう、速水社長もお仕事大変なのねぇ」
なんて言いながら、彼女は相槌をうって微笑んでいる。
その光景をみて、あたしの息が詰まった。冷や汗が湧き出る。
だから速水さん、家であたしに仕事の話はしなくなったんだ、と思った。ここでこれだけ話してたら2度もわざわざ話したくないよね。
プライベート重視でも、あたしとの生活が楽しいからでもなかった。
それでもこれは接待の一つだから仕方ないんだ、と自分に言い聞かせる。
「北島…」
先生がお地蔵さんのように黙りこくったあたしを、戸惑いがちに呼ぶ。
「……きっと、これは仕事だから仕方ないですよね」
そう答えた自分の声が、遠くできこえた。あたしの声じゃないみたい。
そんなこと本気で考えてるの?ともう一人のあたしの声がする。
速水さんと女性が二人で楽しく話すたび、頭の中がシンとしびれた。
速水さんを信じていたい。疑いたくない。
だけど、仕事で彼がこんな優しい顔を見せるわけない、と心のどこかでわかっているあたしがいる。
体の血液が逆流しちゃうようだ。疑いたくない、信じたい、でも本当は…。
「また部屋に来て。今度は違うお料理作らせてほしいの。ね?」
そのとき不意に耳に届いた一言。あたしの中でどっちつかずに揺れていたてんびんが傾く。
これは仕事のうちなのか、プライベートなのかなんて冷静に考えている余裕はなかった。
あたしは二人の所まで歩いていくと、速水さんの頬を思いっきりひっぱたいた。女性の方にも手をあげかけた途端、
「マヤ…!マヤ、ごめん。すまなかった」
あたしは、速水さんの腕の中にいた。



「まさか何も知らないのがあたしだけだったなんて……」
部屋に戻ってから、あたしは怒るというより呆れていた。当の速水さんは、というとソファでらしくもなくうたた寝をしている。
黒沼先生はともかく、水城さんやあの女の人まで一緒につるんでたなんて…。
いくらあたしがドラマの役をつかめないからってやりすぎよね。
まぁ、ひっかかるあたしもあたしだけど。
結局あたしは速水さんの計画の中で躍らされてたのね。女優のはしくれだから人の演技くらい見抜ける、なんて甘かったなぁ。
でもいいか、とあたしは心から安堵の溜息をつく。速水さんはあたしのためを思って、したことなんだから…。



あの時、店の中で速水さんに抱きしめられて、あたしは今まで泣けなかった分を取り戻すように、所構わず泣いた。
浮気のことを考えたのは、結婚して初めてだったから、余計に涙が止まらなかった。
速水さんはそんなあたしを見て、さすがにやりすぎたと思ったのか、ずっと「ごめん、すまなかった」を繰り返した。
「だからおれは、こんなやり方反対だったんだ」
後ろでそっとつぶやく黒沼先生に、速水さんは
「今更それはいいっこなしですよ、黒沼さん。あなたもドラマのせいで紅天女に身が入ってないとおっしゃってたじゃないですか」
と非難の目をむけていた。

速水さんの寝顔を愛しく見ながらも、あたしはクラブのVIPルームという場所で責任をなすりつけあっていた二人を思い出し、なんだか急におかしくなって一人で吹き出してしまった。
「なんだ、もう立ち直ったか?」
寝てると思っていた速水さんが、ソファに寝転がったままこっちを見ている。
「まっ、まさかっっ!すごーく心配したんだから。結婚してからずっと信じてきたのに…。あたし、まだ怒ってますからね!」
あわてて頬をふくらます。
速水さんは起き上がると、側においてあった水を一気に飲んで溜息をついた。
「ここのところ君のスケジュールが立て込んでた上に、ドラマの撮りがうまくいってないって聞いてね。
もうすぐ名古屋公演もあるし、これ以上仕事が入ったらおれとの時間がなくなると心配になった。二人の時間に仕事は極力持ち込みたくないからな」
あたしは思いがけない速水さんの言葉に、彼から目が離せなくなった。
「だから君には悪いと思ったんだが、荒療治をさせてもらった。おれが浮気をしてると君が疑ってくれればこの役はつかめると思ったんだ。何せ君はおれを全く疑わないからな」
「速水さん、疑ってほしいの?」
「まさか!…いや、でもやきもちは嬉しいが…」
そこまで言って、思い出したようにふっと笑う。
「ホットケーキは水城くんのアイデアだが…。まいった。まさかあんな手でひっかかるとは。君は単純というかバカ正直というか…。まぁ、確かに君のホットケーキは甘かったな…」
「ひ…ひどい。速水さん、何ですか!その言い草は…」
すっかり元通りになって、速水さんはいつまでも笑っている。怒って相手をしているあたしが悪いみたいだ。
「ちびちゃん、おいで」
速水さんが手をのばす。あたしはそんな彼の手にまんまとのるのも癪だと思い、顔を窓の外に向けた。
でも役はなんとなく分かってきたし、速水さんの頬を思いっきり叩いちゃったし、そろそろ許してあげようかな。本当はとっくに許してるけど…。
「ちびちゃん。…マヤ」
「……」
「服、脱がすぞ。」
驚いて思わず速水さんの方を向いたあたしの唇を、彼の唇が塞ぐ。温かい感触が唇から体中に伝わっていく。速水さんはあたしをぎゅーっと抱きしめた。
「浮気なんて絶対しない。愛してる」
速水さんの顔は見えなかったけど、あたしはその声だけで、もう十分彼を信じていた。



その夜、速水さんとあたしは二週間ぶりに愛し合った。
正確に言うと、何度もそういう機会はあった。
だけど、彼をどこかで疑っていたから、速水さんの手や唇が触れるたび、あたしの心と身体はどんどん冷めていってしまって「愛し合う」ことはできなかった。
けれど、今夜は心の中のもやもやがなくなって、素直に速水さんの気持ちを感じることができた。速水さんの想いを受け止めることができた。信じていられた。
もう、大丈夫だって思った。






おしまい










しょこらさんより
昔、かいた話を送ってくださって、ありがとうございました。
ホットケーキの話とは・・・!!(白目)
しかも、タイトルも忘れてました(恥)
途中から、ネタバレのまま、話が進んでいるし><
これで、読んでくれる方、いらっしゃるのでしょうか・・(^_^;)
でもでも、一晩考えた末、自分の中でのガラかめサイト復帰記念に、
思い切って紫苑さんに掲載していただくことにします!!
(しょこら、恐ろしい子!・・亜弓さんになってみました)
・・かなり心配ですが。

紫苑より
しょこらさんが2001年春にお書きになった初作品です。
しょこらさんと私の当時のとても楽しかった思い出記念にぜひ掲載させて下さいとお願いしました。
しょこらさん、アリガト〜〜〜v(^∇^)v
そして祝・ジャンル復活!これからも末永くどうぞよろしくです。
HNどおり甘くて明るく楽しいお話、皆様いかがでしたか?

しょこらさんへの拍手をお預かりいたします。





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