待ち合わせ5分前

written by sugar様










待ち合わせ5分前

 予定より早く来ちゃったなあ・・。
 ううん。
 着いちゃったんだ。
 
 時間に厳しい人だと聞いているから
 凄く忙しい人だから
 会社の社長さんだから
 
 だから何?
 いつも忙しそうだから
 飛び込んでいくしかない

 でも
ちゃんと
相手をしてくれる

それが
当たり前だと思ってた。

今日はちゃんと予定を組まれてた。

「5分前には待機しておくんだよ」
麗に言われた。

今のところ
完璧。






 もう そろそろ時間を空けておくか・・。

 予定より 随分早いが
 気持ちの切り替えが必要だ。

 いつもいきなり飛び込んでくるあの子
 行動が突飛で
 予想不可能なところがある。

 全く 困った娘だ
 この俺が 振り回されている
 俺だって予定が詰まっている。

 でも
 心が安らぐ
 自然で居られるんだ。

 それが
こんなに 心地よかったとは。

今日は 予定を組んでいるが・・

「予定は未定」 

フッ・・・・

あの子のための言葉かも知れないな・・。




    約束の時間5分前



 私が
こんなにドキドキしている事なんか
あの人は知らないんだろうな・・

会っているときも
凄くドキドキ

会う前は
もっとドキドキ

5分って・・こんなに長い



俺が
こんなに待ち遠しく思っているとは
君は思いもしないだろうな

会っている時も
楽しくて

会う前は
もっと楽しみだ。

5分は・・長すぎる





 あの扉の向うに
 あの人が居る。

 ギリギリまで
きっと 書類とにらめっこしてるんだ。

そして
「やあ、ちびちゃん そこのソファーにかけていてくれ」
とか言ってまた、書類に眼が行くんだ。

ううん。
電話中かも知れない。

身振り動作で
かけるように指示されるのかな・・。

もう、ノックしちゃっていいよね・・





あの扉が開けば
あの子が立っているだろう。

緊張した
怒ったような表情を浮かべながら。

そして
「何か御用ですか?大都芸能速水社長!」
と、真っ赤になりながら
大根役者ご免の言葉を言い放つだろう。

いや・・
黙ってモジモジしているかも知れん。

そうなると
入るように笑顔で言ってやらないと・・・・。

・ ・・・入るように・・・・・・




ガチャッ・・!

社長室の扉が開く

「!!は・・速水さんっ!?」

「マヤ・・」

「す・・スイマセン・・早く来ちゃいましたね・・
まだ、お仕事中ですよね。わ・・私、待ってますから!」

「いや・・君を迎えに行くつもりだったんだ・・。」

「え?お仕事・・」

「・・・・」真澄は無言である。

マヤは思わず時計を見る

 約束の時間5分前

「5分が 待てなかった・・」

「・・・・私もです・・速水さん」


待ち合わせ5分前

トキメキと
ドキドキが

恋のスパイス








終わり











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