311311番ゲット・momo様リクエスト:色々考えたのですが、連載が休止している今となっては、やはりあの
 社務所でお互いの想いが結ばれていればどうなったか?が読みたいです。
 ホテルマリーンでの欲望を満たして下さったユーリ様に是非この願いも叶えていただきたいです。
 その先はユーリ様にお任せします。
 もちろんそこでムフフまでいっちゃってマヤが妊娠!真澄どうする?!
 そして試演は?紅天女の行方は?でもよし、気持ちが解り合えて紫織にけりを付けラブラブな二人、
 しかし何も知らずにマヤに言い寄ってくる桜小路に真澄がきっぱり格好良く(ここがポイント)恋人宣言するでもよし、
 その他なんでもOK!是非お願いいたします。


※ということで、リクエストを多少アレンジして参りたいと思います。



 雨の社務所。
外は激しい雷雨。
叩きつけるような豪雨が、社務所の屋根を打つ。
薪も終わり、ストーブの火は消え、あとは冷え込む一方だ。


マヤは言った。
「暖めてください、あたしを。」

「いいだろう。おいで。」

真澄はマヤに手を差し出した。
マヤはそっと、ゆっくり、真澄の手に自分の手を差し伸べた。
真澄はマヤの手を力強く握りしめた。

「俺も男だからな。責任が持てなくなるかもしれんぞ。」
言って、真澄はグイとマヤを引き寄せた。
「あっ…!」

真澄の腕の中に、すっぽりとマヤの華奢な身体が収まる。
真澄はマヤを抱き締めた。
ふたりは抱き合って、互いの温もりを確かめた。
真澄の腕の中で、マヤは真澄の広く暖かい胸に頬を寄せた。

ひと刹那、マヤを抱く真澄の腕に、力がこもった。
マヤはビクリと身を縮めた。
真澄の羽織った上着が、パサ、と音を立てて滑り落ちた。
真澄の瞳に、男の野性の光が煌めく。
マヤは震えながら、真澄に縋りついた。

真澄はマヤの顎を指先で持ち上げると、最初は柔らかく、次に素早く力を加えて接吻した。
小さな柔らかい、マヤのくちびる。
真澄はマヤの歯列を割り、舌を差し入れる。
逃げるように縮こまるマヤの舌を追いかけ、真澄は熱い舌を絡ませた。
「ん…」
マヤが、あえかに喘ぐ。
ひとしきり真澄はマヤのくちびるを貪ると、マヤを床に押し倒した。
そして手早く衣服を脱ぎ捨てると、真澄はマヤのコートを脱がせた。
コートを敷物に、真澄はマヤに覆い被さる。
重なり合う、裸の肌と肌。
マヤの冷えた素肌に、真澄の胸の速い、力強い鼓動が伝わってくる。
真澄の肌は熱かった。

「速水さん…あたし、あなたが好きです…」
マヤが甘く囁く。
本当か?マヤ!
信じられない!なんということだ…!

真澄はマヤの額に、頬に、髪に、耳朶に、首筋に、ゆっくりとくちづけの雨を降らせながら、後ろ手でマヤのブラジャーのホックを外した。
ブラジャーを剥ぎ取られて、咄嗟にマヤは両腕で胸を覆い隠した。
真澄はその腕をそっととき解すと、薄闇に浮かび上がるマヤの純白の乳房を喰い入るように見つめた。

「マヤ…綺麗だ…」

夢にまで見た、マヤの素肌が、マヤの乳房が、そこにあった。
真澄は両の掌でマヤの乳房を覆いつくし、ゆっくりと揉みしだいた。
小柄な身体にしてはよく発達した、若々しい弾力に富んだ、マヤの乳房。
真澄は乳飲み子のように、マヤの乳房に顔を埋めた。
美しく淡く色づいた片方の乳輪をくちびるに含む。
マヤが消え入りそうな声で喘いた。
もう片方の乳首を指先で擦りながら、真澄は丹念に乳首に舌を這わせた。
マヤの息遣いが妖しく乱れる。甘い嬌声が、マヤのくちびるから漏れた。
真澄はマヤのウエストの括れを、軽く爪を立ててなぞった。
マヤがビクリと、身体を揺らす。
真澄が愛撫の手をマヤの下腹部に進めると、マヤの躰は固く強ばった。
真澄は構わずマヤのショーツを一気に脱がした。
マヤは思わず両脚を固く閉ざした。
真澄はマヤの大腿をゆっくり愛撫しながら、脚を開かせる。
マヤは躊躇いがちに抵抗を試みたが、真澄の巧みな愛撫で、あっさり陥落した。
そして真澄は、マヤの秘められた女の聖域に愛撫の指を進めた。
まだ、誰をも知ることのない、この聖域。
真澄が、最初の侵入者。
真澄は指を唾液でたっぷりと濡らすと、マヤの秘所に指をゆっくり差し込んだ。
そこはきつく締まり、真澄の侵入を阻む。

「マヤ…力を抜いて…恐くないから…。」

真澄は優しくマヤに呼びかける。
真澄の巧みな慰撫が、マヤの緊張を解きほぐす。
いつしかマヤは、かつて知らない感覚に夢中にさせられていった。
マヤの聖域はいつしか僅かにしっとりと潤い、真澄の指を濡らした。
真澄は再びマヤに覆い被さると、優しくくちづけながら、脚でマヤの両脚を大きく開かせた。
マヤは夢中で真澄に縋りつく。

「マヤ…楽にしていてくれ…」

真澄は十分漲った高ぶりで、マヤに初めて、侵入した。
破瓜の痛みが、マヤを貫く。
仰け反って、マヤは呻いた。
マヤの瞳から涙が一筋、頬を伝った。
最初の衝撃が去るのを待って、真澄は更に腰を進めた。

ついに、俺のものだ…マヤ…!

真澄は深い満足に浸り切った。
真澄の裡で、欲情がひとしきり高まった。

「マヤ…すまない、少し辛くなるぞ…」

言って真澄はマヤの両脚を腕で抱え込むと、激しく腰を突き動かし、欲情の高まるままに、マヤを翻弄した。
そして、マヤの内部で熱く真澄は燃え、マヤの内奥、奥深く、長く苦しかった長年の想いのすべてを放出した――





「速水さん…」
傍らのマヤの寝言が聞こえたような気がして、真澄は目を覚ました。

夢だったのか…。

紫織とは婚約解消し、マヤと晴れて想いを叶えて半年にもなろうというのに、未だにあの雨の社務所の夢を見る。
あの長くて短い夜。
つらい夢をみた夜だった…。
幾とせ経っても、決して忘れられない一夜。
真澄は半覚醒のさなかで、かつての日に思いを馳せた。
マヤは寝言で真澄を呼び、涙が頬を伝っていた。
真澄はそっとその頬の涙を拭ってやり、羽布団を掛け直して、深夜、再び眠りについた。





雨の社務所。
外は激しい雷雨。
叩きつけるような豪雨が、社務所の屋根を打つ。
薪も終わり、ストーブの火は消え、あとは冷え込む一方だ。

「暖めてください。あたしを。」
あたしは速水さんに言った。

「いいだろう。おいで。」

速水さんはあたしに手を差し出した。
あたしはそっと、ゆっくり、速水さんの手に自分の手を差し伸べた。
速水さんはあたしの手を力強く握りしめた。

「俺も男だからな。責任が持てなくなるかもしれんぞ。」
言って、速水さんはグイとあたしを引き寄せた。
「あっ…!」

あっという間に、あたしは速水さんの腕に抱かれた。
速水さんがあたしにくちづける。
弾力のあるくちびる。甘い、くちづけ。
あたしは夢中で速水さんに縋りついた。

ああ…、誰もがこうして、恋する人と愛を交わすのかしら…。

速水さんの愛撫が、あたしを知らない世界に誘う。
ああ、速水さん、あたし、あなたが好きです…!
今、あたしは速水さんのものになる…!

速水さんの熱い高ぶりが、あたしを貫く。
痛い…。引き裂かれるように痛い。

でも、この痛みこそ、あたしが速水さんのものになった、唯一つの証…。
嬉しい…。
あたしは嬉しくて、涙が溢れた。
「速水さん…!」
あたしは何度も速水さんの名を呼んだ。

「マヤ…愛している…」

ほんとうに?
速水さん、あたしもあなたを愛しています…
愛する人に抱かれて、あたしは知らなかった世界を知った。
速水さん…あたし、嬉しい…。
あたし、幸せです…。





「速水さん…」
マヤは、自分が寝言を言ったような気がして、目を覚ました。

夢だったのね…。

やっと速水さんへの想いが叶って、半年にもなるのに、未だにあの雨の社務所の夢を見る。
あの長くて短い夜。
初めて速水さんへの想いに気づいた、あの忘れられない一夜。
傍らの真澄を見ると、穏やかな寝息を立てて、静かに寝入っている。
マヤは羽布団を掛け直すと、深夜、再び眠りについた。



 翌朝。
シャワーの音で、マヤは目を覚ました。
真澄がバスタオルを腰に巻いて、浴室から出てきた。
「おはよう、速水さん。」
「おはよう。起きたか。」
「うん。あたしもシャワー、浴びてくる。」
「ああ。朝食を頼んでおくよ。」
「うん、お願い。」
マヤがシャワーから上がり、ドレッサーで髪を整えていると、ルームサービスの朝食が届いた。

真澄とふたり、朝食をとりながら、マヤは昨夜見た夢の話をした。
「速水さん、あたし、あの社務所の夜の夢を見たわ。あの社務所で、あたしは初めて速水さんのものになった夢だった。」
「本当か?俺もだよ。俺も、あの社務所で、ようやっときみを抱いた。」
「わぁ、偶然。そんなこともあるのね…。」
「やはり、俺たちはどこかで繋がっているんだろうな。」
アメリカンスタイルのモーニングを食べ終え、珈琲を飲みながら、真澄は煙草を燻らせた。
「あの雨の社務所の夜は、俺も忘れられないよ。」
「あれから、ほんとうにいろいろなことがあったわよね…。」
「ああ。今、こうしてマヤ、きみと居られることが、しみじみ幸せだと思うよ。」
「ほんとに。あたしも、幸せよ…速水さん…」
真澄はマヤの手を取って、手の平に口づけた。
「俺は今日は早く上がれるから、夕食を一緒にとろう。キッドスタジオに迎えに行く。」
「ほんと?夜の食事は久しぶりよね。」
「ああ。なんでも好きなものを食いに行こう。」
「稽古のあがりは何時だ?」
「そうね、7時くらいだわ。」
「ではその時間に行く。」
「楽しみにしてるわね。」
「ああ。じゃあ、俺は先に出社する。マヤはもう少しゆっくりしておいで。」
「ありがとう。そうする。」
真澄はビジネススーツに着替え、支度を整えた。
真澄はマヤに軽く接吻した。
「じゃあ、行ってくる。」
「行ってらっしゃい。」
マヤは晴れやかな笑顔で、真澄に手を振った。



 その夜。
真澄がキッドスタジオ横の狭隘な道路に車をつけた。
稽古から上がってくる面々の中に、マヤと桜小路がいた。
「マヤちゃん、今日、食事でもどう?たまには一緒に行こうよ。」
「桜小路くん…あの…あたし…」
そこへ真澄が声をかけた。
「桜小路くん、マヤ、ちょっとこっちへ。」
「あ、速水社長!」
真澄はふたりを車の近くへ呼んだ。
「桜小路くん、きみだからこの際はっきり言っておく。これはまだ内々の話だ。よく承知しておいてくれ。」
「はい?何でしょう?」
真澄は淡々と、だが決然と口にした。
「マヤは、今では俺の恋人だ。」
マヤは真澄の影にさっと隠れた。
「ええっ!?」
桜小路は思わず声を張り上げた。
「じゃあ、速水社長が、マヤちゃんの紫のバラの人…」
「その通りだ。」
「桜小路くん、ごめんね、そういうことなの…」
マヤが含羞んで、消え入りそうな声で呟いた。
「いずれ時が来たらマヤとのことは公にする。それまで、桜小路くん、マヤと俺とのことは秘密にしておいてくれ。」
「…判りました、速水社長…」
悄然と佇む桜小路の肩を真澄はポンと叩くと、マヤを車に乗せ、自分も車に乗り込んだ。
呆然と桜小路が見送る中、真澄は車を発進させた。



 その日ふたりは両国でちゃんこ鍋に舌鼓を打った。
話題は自然、昨夜の夢の話になる。
「ねえ、速水さん、もしあの社務所で、速水さんがあたしを速水さんのものにしてくれていたら、どうなっていたかしらね。」
「そうだな。少なくとも、こんなに長い回り道をすることは無かっただろう。」
「あたしも、阿古夜の恋の演技で、あんなに苦しむことは無かったと思う。」
「あの夜には、あたしは速水さんが紫のバラの人だって、もう知っていたのよ。」
「そうだったようだな。俺は夢にも思わなかった。」
「『思えば遠くへ来たものだ』 か。」
「マヤ、これからはずっと一緒だ。時期を見計らって、婚約発表しよう。」
「ふふふ…」
マヤは含羞んで、慎ましい笑顔で真澄に応えた。



 時間こそ、およそ人間にとって、人生の最も親しい友人である。
時を経て晴れて結ばれたふたりは、輝かしい未来に向かって、ゆっくりと歩んでいった。








終わり







2002/11/13

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